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6.42026
新刊『森からの手紙』、予約受付中です!
新刊『森からの手紙―無情説法・自然の「ことば」を聴く』は、韓国の山の中で30年以上にわたって自然農を営む崔成鉉(チェ ソンヒョン)さんによる自然哲学エッセイです。
サブタイトルにある「無情説法」とは、森羅万象、自然の事物がどんな聖典にもまさる説法をするという意味です。その「ことば」を聴き取ると、どんな世界が見えてくるでしょうか…?
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森からの手紙 ―無情説法・自然の「ことば」を聴く 自然農に出会い、森に暮らして30年。 天地万物――土も草木も、獣も虫も、 すべてを師として生きる著者が描いた、 「農」の先にある未来図とは? 森の日々を、深い思索のうちに、 また時にユーモラスに綴りながら、 人が地球と共に生きる道を探った自然哲学エッセイ。 ■四六判並製/288ページ■定価[本体2300円+税] |
【本文より】
●…何日も朝夕にこのハエに血を吸われてみると、はっきりしてくることがあります。
第一に、地球は決して人だけのための星ではないということです。神様は人だけを愛しているのではないということです。(中略)もう一つは、誰の土地か、ということです。ひどい先生です。容赦してくれません。白旗を掲げて私は叫びます。
「わかりましたよ。わかりました。私の土地ではありません。あなたの土地です。あなたの土地で私が農業をしているのです。ひどく迷惑をかけていますね」
(「呼吸が教えてくれる人生の秘訣」より)
●…何日も朝夕にこのハエに血を吸われてみると、はっきりしてくることがあります。
第一に、地球は決して人だけのための星ではないということです。神様は人だけを愛しているのではないということです。(中略)もう一つは、誰の土地か、ということです。ひどい先生です。容赦してくれません。白旗を掲げて私は叫びます。
「わかりましたよ。わかりました。私の土地ではありません。あなたの土地です。あなたの土地で私が農業をしているのです。ひどく迷惑をかけていますね」
(「呼吸が教えてくれる人生の秘訣」より)
◆
●…鶏はまるで生まれたての赤ん坊のようだった。天下泰平だった。すべてお任せで何の心配もなく生きていた。王のようだった。だいたい予想はついたが、鶏たちに聞いてみた。
「いいだろう。でももしも私が来なければおまえたちはどうするのか」
「そんなはずはない」
「いや、来ないこともあり得るだろう? そんなときはどうするんだ?」
「そんなことは考えたこともない」
「もしも、だよ。もしも長いこと誰も来なくて死んでしまうとしたら?」
「それはそのときになったら考えればいい」
心がはち切れそうだった。問答を放棄するしかなかった。
「なぜ起きてもいないことを心配する?」
それが鶏だった。
(「鶏は愚かではない!」より)
「そんなはずはない」
「いや、来ないこともあり得るだろう? そんなときはどうするんだ?」
「そんなことは考えたこともない」
「もしも、だよ。もしも長いこと誰も来なくて死んでしまうとしたら?」
「それはそのときになったら考えればいい」
心がはち切れそうだった。問答を放棄するしかなかった。
「なぜ起きてもいないことを心配する?」
それが鶏だった。
(「鶏は愚かではない!」より)
◆
【訳者あとがきより】
…崔さんは、心の奥底では、最終的に我々が向かうべきは福岡正信さんの山のごとく森の中で畑なしに生きる道である、という考えを捨てきれませんでした。川口由一さんの農法は、農業の中では地球にとって最も良いものではあっても、農耕自体が大地を傷つける人類の「原罪」であって終着点ではない、という思いを持ち続けていたのです。
それが本書に書かれているような「農耕から採集へ」という提唱につながっています。つまり、栗を主食として、たとえ困難でも、なるべく狩猟採集に近い森の生活へシフトしようという呼びかけです。(中略)
本書は二〇二四年に韓国で出版され、今回日本での出版を皮切りに英語圏とドイツ、イタリア、オランダ、ポーランドでの翻訳出版が決まっています。崔成鉉さんの「森の思想」が、国や文化を越えて受け止められはじめていることを嬉しく思います。
…崔さんは、心の奥底では、最終的に我々が向かうべきは福岡正信さんの山のごとく森の中で畑なしに生きる道である、という考えを捨てきれませんでした。川口由一さんの農法は、農業の中では地球にとって最も良いものではあっても、農耕自体が大地を傷つける人類の「原罪」であって終着点ではない、という思いを持ち続けていたのです。
それが本書に書かれているような「農耕から採集へ」という提唱につながっています。つまり、栗を主食として、たとえ困難でも、なるべく狩猟採集に近い森の生活へシフトしようという呼びかけです。(中略)
本書は二〇二四年に韓国で出版され、今回日本での出版を皮切りに英語圏とドイツ、イタリア、オランダ、ポーランドでの翻訳出版が決まっています。崔成鉉さんの「森の思想」が、国や文化を越えて受け止められはじめていることを嬉しく思います。
◆
【目次】
第一部 天の「ことば」を聴く
自分の家も知らない人々 / 天国はどこにあるだろうか?/ 金魚鉢と金魚/ 私は誰か?/ 肉眼の限界/ 呼吸が教えてくれる人生の秘訣/ 天地の「ことば」/ 月の歌
第二部 大地の「ことば」を聴く
生きている無尽蔵の壺/ 春夏秋冬/ 虎の面倒を見る/ カメムシと地蔵菩薩/ 山は画家/ 水という偉大な師/ 神様の歌/ 恥ずかしくない食卓/ 福を作る法
第三部 万物の「ことば」を聴く
犬の説法1/ 犬の説法2/ 小さな草から学ばなければならないこと/ 木はアナキスト/ 虫の教え/ タネの力/ 鶏は愚かではない!/ 冬眠する動物のメッセージ/ 蝶の道/ 幼虫文明/ 新型コロナの教え/ ミツバチの質問/ 木の「ことば」
詩でやってきた万物のケリュグマ
第一部 天の「ことば」を聴く
自分の家も知らない人々 / 天国はどこにあるだろうか?/ 金魚鉢と金魚/ 私は誰か?/ 肉眼の限界/ 呼吸が教えてくれる人生の秘訣/ 天地の「ことば」/ 月の歌
第二部 大地の「ことば」を聴く
生きている無尽蔵の壺/ 春夏秋冬/ 虎の面倒を見る/ カメムシと地蔵菩薩/ 山は画家/ 水という偉大な師/ 神様の歌/ 恥ずかしくない食卓/ 福を作る法
第三部 万物の「ことば」を聴く
犬の説法1/ 犬の説法2/ 小さな草から学ばなければならないこと/ 木はアナキスト/ 虫の教え/ タネの力/ 鶏は愚かではない!/ 冬眠する動物のメッセージ/ 蝶の道/ 幼虫文明/ 新型コロナの教え/ ミツバチの質問/ 木の「ことば」
詩でやってきた万物のケリュグマ
◆
【著者紹介】
崔 成鉉(チェ ソンヒョン)

1956年、韓国・洪川生まれ。国立韓国精神文化院の道徳宗教研究室で研究助教として働いていた二十代のとき、自然農法提唱者である福岡正信氏の著書に出会って感銘を受け、三十代前半で帰農。学びに来る人びとと共に自然農の学び場「地球学校」を始めるなど、韓国における自然農の中心的存在となる。以来三十年以上にわたって森の中で自給自足規模の自然農を営む晴耕雨読の生活を続けている。地球環境保全の観点で、農耕から採集を中心とした森の生活へのシフトを提案している。著書に『그래서 산에 산다(だから山に生きる)』など多数、韓国語への翻訳書に、福岡正信著『自然農法 わら一本の革命』、川口由一著『妙なる畑に立ちて』、西岡常一著『木のいのち 木のこころ』などがある。
崔 成鉉(チェ ソンヒョン)

1956年、韓国・洪川生まれ。国立韓国精神文化院の道徳宗教研究室で研究助教として働いていた二十代のとき、自然農法提唱者である福岡正信氏の著書に出会って感銘を受け、三十代前半で帰農。学びに来る人びとと共に自然農の学び場「地球学校」を始めるなど、韓国における自然農の中心的存在となる。以来三十年以上にわたって森の中で自給自足規模の自然農を営む晴耕雨読の生活を続けている。地球環境保全の観点で、農耕から採集を中心とした森の生活へのシフトを提案している。著書に『그래서 산에 산다(だから山に生きる)』など多数、韓国語への翻訳書に、福岡正信著『自然農法 わら一本の革命』、川口由一著『妙なる畑に立ちて』、西岡常一著『木のいのち 木のこころ』などがある。
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