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上野彰義隊 墓守の伝承

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◆書籍データ

タイトル 上野彰義隊 墓守の伝承
著者名 小川 潔
発行年 2022年7月4日
ページ数 A5判上製 160 ページ
価格
2000円+税
ISBN ISBN978-4-88503-834-1

◆書籍紹介

幕末の上野戦争で生き残った彰義隊隊士とその一族の記録

幕末の戊辰戦争の一つ、上野戦争で、明治新政府軍に敗れた彰義隊の生き残り、小川興郷(おきさと)は、上野の山(現在の上野恩賜公園内)に戦死者の墓を建て、半生を墓守として過ごした。
ひたすら墓を守り、彰義隊士の矜恃をもって生きた興郷と、その妻りて。2人を起点に、彰義隊の実像と顛末、墓所と共に生きた一族代々の足跡を、その子孫である著者が、現存する史資料と伝承、折々の体験を通してたどる。
【付】「上野彰義隊資料室」(2003年閉室)の紙上再現

【著者あとがきより】
先祖である小川椙太(興郷)の履歴を整理していて、筆者は当初、椙太の低い禄高にがっかりしたことがある…しかし今、清貧のなかに生きた下級武士の子孫であることに誇りさえ感じる。上野戦争後、墓守に転じてから、名目や大義を重んじながらもひたすら墓を維持することに徹して沈黙を守り、支配階級に与せずにやってきた興郷と妻りてに、敬意と共感の念が湧いてくる。

【目次】
一 ミツの死と墓守の系譜
二 小川椙太の履歴
三 上野戦争に至る幕末の時代背景
四 彰義隊結成
五 上野戦争
六 彰義隊の墓をめぐって
七 上野戦争後の彰義隊士たちの静岡行き
八 興郷・りての時代―上野彰義隊墓所の建設
九 志賀・りての時代
十 りて・ミツの時代
十一 ミツ・眞平の時代
十二 ミツの没後―彰・みさ子の時代 十三 東京都への移管後
十四 あとがきに代えて―彰義隊の墓守から思うこと
(一)執筆のきっかけと思い
(二)先人の著述から
その一、南条範夫さんの『遺臣の群れ』
その二、西茂子さんの『慶応三年素描』
その三、加太こうじさんの『彰義隊挽歌』
(三)解けない謎
上野彰義隊関連年表 戊辰戦争終了時までを中心に
史資料紹介

【著者紹介】
小川 潔(おがわ きよし)
1947年生まれ。上野彰義隊墓所墓守小川眞平・ミツの四男。
東京大学理学部卒、同理学系研究科博士課程単位取得満期退学。
博士(農学:東京大学)。東京学芸大学名誉教授(環境科学:専門は環境教育・保全生態学)。しのばず自然観察会代表幹事。認定特定非営利活動法人野生生物保全論研究会理事。
著書に『たんぽぽさいた』(新日本出版社、絵:加藤新)、『日本のタンポポとセイヨウタンポポ』(どうぶつ社)、『タンポポとカワラノギク』(岩波書店、倉本宣と共著)、『自然保護教育論』(筑波書房、伊東静一・又井裕子と共編著)など。

 

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