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ワタが世界を変える 衣の自給について考えよう

タイトル ワタが世界を変える 衣の自給について考えよう
著者名 田畑健
発行年 2015年
ページ数 四六判並製 160ページ
価格 1800円+税
ISBN ISBN978-4-88503-235-6

綿の歴史・ガンジーの思想を通して見える“近代機械文明の正体”を浮き彫りにする《思想編》
綿をタネから育て、紡いで織るまですべての工程を解説した《技術編》
理論と実践がつまったワタの本、決定版!

今日の経済格差の問題は、ワタの歴史を追っていくとすべて説明がつく。インド独立運動を率いたガンジーが闘った相手は、実はイギリスではなく、格差を生み出し人間を不幸にする近代機械文明そのものだった。
ガンジーの思想に大きく影響を受け、千葉県鴨川市で30年以上にわたって日本棉を栽培し、チャルカ(糸車)を回し続けた著者は、「生きていくのに必要なものの生産を、他人の手にゆだねず、自分の手足を使って得る」暮らし方を提唱し、自らも実践し続けた。本書は著者(2013年没)の集大成ともいえる一冊。「思想編」と「技術編」の二部から成り、衣の自給について理論と実践、両面から学ぶことができる。
思想編:ワタの現状、「衣」の工業化の歴史と本質的な問題点をイギリス産業革命からわかりやすく説明し、ガンジー思想の真髄を通して、すべての人が等しく豊かに生きられるための方向を探る。
技術編:ワタの栽培から収穫、糸紡ぎ・機織りまでのすべての工程をイラスト入りで解説した日本初の「衣の自給」実践マニュアル。
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[目次]
《思想編》今、なぜワタなのか?

プロローグ ワタとの出会い ~人間らしい生活って何だろう?
町工場で考えたこと
ワタのあたたかさにふれて
人間らしい生活って何だろう

第1章 ワタの話 ~日本のワタと衣の現状を知る
ワタ栽培に取り組む/農家の蔵に糸車/ワタの種をまく人/農村の日常風景だったワ夕作り/なぜ、日本でワタがつくられなくなったのか?/衣も「身土不二」/ワタ栽培には大量の農薬が使われる/現代日本人と「衣」

第2章 ワタが世界を変えた ~イギリス産業革命を問い直す~
産業革命は綿織物から始まった/社会を変貌させた産業革命/なぜ「衣」だったのか?/なぜ「ワタ」だったのか/原料供給を支えた奴隷制/強引につくられ市場/今日の経済格差の始まり/世界を巻き込んだ戦争へ/ワタが世界を変えた

第3章 ワタで世界を変える ~ガンジーのチャルカの思想と実践~
インドでワタを見つめ直す/ガンジー・アシュラムの暮らし/ガンジーと近代機械文明/インドも綿製品を工業化/チャルカの復活/ガンジーはなぜチャルカを選んだのか?/チャルカの思想と非暴力は表裏一体/社会主義の道を選んだインド/自給自足と手工業の発展をめざした村づくり

エピローグ みんなが豊かに生きるには
人類史の二つの転換点/資本主義と社会主義は同じ穴のムジナだった/ひとりひとりが生活の基盤を持つ/誰もが飢えることなく豊かに幸せに生きる世界へ

《技術編》にっぽんのワタを紡ぐ
ワタの栽培と手紡ぎ手織りの方法

Part 1 日本のワタを育てよう
◆日本棉(和棉)と米棉について
◆栽培に適した気候(栽培の北限)

1 畑での栽培
畑の条件/肥料について/種まきの準備/さあ、種をまこう/土寄せ・除草はしっかりと/追肥/摘心/水やり/開花・結実/いよいよ収穫です!

2 プランターでの栽培
はじめに/プランターを置く場所/プランターに入れる土/種まき/間引き/除草・肥料(追肥)・水やり/摘心

Part 2 日本のワタを紡ごう

1 ワタ繰り
はじめに/手での繰り方/ワタ繰り機について/日本のワタ繰り機を使ってみよう

2 ワタ打ち
はじめに/ハンドカーダーを使った梳き方/竹の弓を使ってのワタ打ち/唐弓でのワタ打ち

3 篠づくり
はじめに/篠の作り方

4 糸つむぎ
はじめに/手で紡ぐ/コマで紡ぐ/チャルカ(ポータブルチャルカ)で紡ぐ/日本の糸車(竹車)で紡ぐ/かせを作る/かせの精錬/かせののりづけ

【著者プロフィール】 田畑 健(たはた たけし)
1951年東京都生まれ。81年、日本綿の栽培をはじめる。86年、東京の会社を辞め、千葉県鴨川市に移り住み鴨川和棉農園を開く。自然卵養鶏を営農の柱とし、米・野菜作りの他、綿製品の道具作りや自作の家造りにも取り組む。糸紡ぎワークショップなど主催。編著に『ガンジー・自立の思想 自分の手で紡ぐ未来』がある。2013年没。

著者へのリンク関連

HP:http://wamen-nouen.life.coocan.jp/

ブログ:http://kamogawawamen-nouen.cocolog-nifty.com/blog/

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