チェルノブイリ事故から中越沖地震までの地震と原発の情報が凝縮
2007年7月16日中越沖地震で柏崎刈羽原発は、壊滅的なダメージを受け、大量放射能漏れ事故寸前だった。
著者は、チェルノブイリ事故が地震で誘引されたとするロシア科学アカデミーの論文の内容を紹介し、その後のチェルノブイリ事故に対する様々な隠蔽、偽装工作をあげて地震誘因説に信憑性を信じて疑わない。そして、地震列島である日本の原発55基について、様々な偽装と欺瞞を暴き、即刻停止するように訴える。また、地震による津波や人為的な攻撃に対しても、いかに原発が脆弱であるかを指摘する。なお、地震誘因説については、ほとんどの学者が、地震の事実を認めるものの、直接の誘因になったことを証明しきれないとして否定している。しかし、その事故原因をはあくまで人為的なミスとして片づけられ、その偽装性を疑おうとはしない。
偽装やねつ造、隠蔽など企業や個人の独りよがりにより、大量の人間のいのちが危険にさらされている。一部の人間に都合のよい解釈(不都合な真実)でなく、自然科学に基づいたより真実を探求していく姿こそ人類が幸福になっていく道ではないか。
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