本文153〜154頁(あとがき)より かつて私は、いつも自分を誰かと比較して自信がもてず、何か問題が起きたとき、他人の期待や要求に合わせようとしていたことがありました。そして、それがストレスとなってさらに問題を複雑にしてしまっていました。 しかしあるとき、比較は自分本来の力を損なうだけ、比較を止めて、ありのままの自分を受け容れたほうがよいと気づいたのです。そして、他人の期待や要求よりも、自分自身の直感を生かそうと思いました。「今、ここ」で何をしたいか、どうしたら最高の自分を発揮できるのか、ということにカンを働かせてみることにしたのです。 ふり返ってみますと、「真の癒しとは何か」を探求する旅は、最初は暗中模索でしたし、西洋医学の常識では信じられないものに触れると、先入観があってなかなか手が出せないこともありました。 けれども、自分の中にある直感が、これは本物かもしれないと感じたときは思い切って体験し、その真偽を自分自身の体で見極めてきたのです。そうするうちに、自分の中の直感がもっと信じられるようになっていきました。 その旅の中で多くの「師」と巡り会い、学んだことを自分のひらめきで応用し、日々の診療に生かしてきました。もし直感を信じて旅を続けていなければ、私の人生に何も変わったことは起きなかったでしょう。 |